12月11日 力道山13回忌追善特別大試合 東京・日本武道館
オープン選手権開催中に行われた百田家主催の特別興行。
公式戦に参加した選手が多数出場しているが、
この特別興行を最後にオープン選手権をリタイアした選手が多数いるため、
また連戦の狭間にあるため日程的にも重要な要素があると考え参考に記した。
当日は力道山ゆかりの著名人、芸能人が多数来場。
司会進行はコロムビア・トップ、追悼の挨拶に俳優の田宮次郎、歌手の三橋美智也の歌のコーナーもあった模様。
・・・と書くとすでに他界した方も多く(レスラー側もそうだが)改めて時の流れを感じさせる。
なお、多くの方々がご存知であろうが同日は蔵前国技館で新日本プロレスの興行がありこちらも「夢のカード」
A猪木-ビル・ロビンソンのNWF世界戦が行われ1-1から時間切れ引き分けで猪木が王座防衛に成功している。
当然新日本勢は武道館は不参加だったが新日本側は代理でカール・ゴッチを参加させることを考えていたという話もある。
その場合の対戦相手だが・・・全日本はマードックを用意していたらしい・・・(註1)。
百田家主催「力道山13回忌追善特別大試合」
1975(昭和50)年12月11日(木)東京・日本武道館
観衆1万4500人
1.バトルロイヤル(11人参加)
○桜田一男(体固め、8:49)高千穂明久●、A浜口●
2.15分1本勝負
○伊藤正男(体固め、9:20)淵正信●
3.30分1本勝負
○百田光雄、マシオ駒(リングアウト、13:05)鶴見五郎、米村勉●
4.30分1本勝負
○A.ヘーシンク(首固め、9:40)K.マンテル●
5.30分1本勝負
▲G草津(両者リングアウト、11:07)H.ホフマン▲
6.30分1本勝負
△P.オコーナー、M.レスリング(時間切れ引き分け)D.マードック、D.ローデス△
7.30分1本勝負
○D.L.ジョナサン(体固め、10:49)Sクツワダ●
8.30分1本勝負
○R木村(逆エビ固め、11:05)B.V.ラシク●
9.時間無制限1本勝負
▲大木金太郎(両者リングアウト、5:45)A.T.ブッチャー▲
10.NWA世界ジュニアヘビー級選手権60分3本勝負
○ヒロ・マツダ(2-1)M井上●
1.○マツダ(片エビ固め、11:49)
2.○井上(体固め、3:29)
3.○マツダ(エビ固め、2:18)
*マツダが王座防衛。
11.60分3本勝負
○ザ・デストロイヤー、G馬場(2−1)D.F.ジュニア、J鶴田●
1.○デスト(体固め、13:56)ジュニア●
2.○鶴田(片エビ固め、2:27)デスト●
3.○デスト(エビ固め、5:29)鶴田●
*後半3試合の試合順については諸説あり。
プロレス団体が日本武道館を会場使用したのは日本プロレス時代の馬場対「鉄の爪」F.V.エリック戦に続いてこの日が史上2度目のこと。
百田光雄は海外遠征から急遽帰国しての参加、この試合でトペ初公開。
前座でヘーシンクの試合が組まれているが東京オリンピックの柔道会場だったこの武道館で金メダルを獲得したことを考えると
久しぶりの柔道ジャケットマッチなどもっと工夫されたカードが考えられなかったものか、とも思う。
しかしヘーシンクは直接力道山とは関係がなかったしこの時期はすでに「お荷物」的な扱いをされていたのでそんなことは歯牙にもかけられなかったか。
ジョナサンとシングルマッチを行ったSクツワダは、前日の岐阜での公式戦ブッチャー戦で左肩脱臼の重傷を負ったH.レイスの代打。
そのレイスは大木-ブッチャーの「頭突き世界一決定戦」試合前リングに腕を吊った姿で登場、
マイクを持って欠場お詫びの挨拶、その最後に「ブッチャーには必ず復讐する」と宣言。
するとマイクを持ったレイスに、風のように入場してきたブッチャーが攻撃。
そのまま大木との乱戦に突入。
試合後はブッチャーがリングアナの力道山長男・百田義浩氏を襲撃、流血させる。
この遺族を襲撃する暴挙に力道山の弟弟子に当たる元横綱の大鵬親方も激怒。
ブッチャー対大鵬親方の対決が企画され・・・なかった。
(註1)この幻のゴッチ参加話は週刊ファイトで読んだ記憶が。
次へ
史上最大の豪華祭典に戻る